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フリーズドライ精子保存法を希少動物保護に応用-京都大

 京都大学の金子武人(かねこ たけひと)特定講師らの研究チームは、絶滅の恐れのある希少な野生動物の種を保存するため、インスタント食品の製造に使われるフリーズドライ(凍結保存)の技術を使い、精子を長期保存する取組みを始めた。
 同チームは2012年4月に、マウス・ラットの精子をフリーズドライし、冷蔵庫で5年間保存した後、顕微授精で子を誕生させた。今回は、京都市動物園の協力を得て、絶滅危惧種のチンパンジーや希少動物のキリンなどの精子を採取し、フリーズドライした。約1カ月後に水を加えて元の状態に戻したところ精子は卵子と受精し、受精能力が保たれていることを確認した。
 動物の精子の保存は、マイナス200度近い液体窒素での冷凍が一般的だが、高額な設備・維持費が必要なため保存施設は限られていた。フリーズドライは、取り扱いが容易で低コスト。摂氏4度の冷蔵庫で長期保存でき、常温でも3カ月は保存が可能で、災害や事故による停電にも強い。
 同特定講師は「卵子も同じ方法で保存できるように研究を進め、希少動物の配偶子バンクに発展させたい」と話している。

 
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金子武人特定講師
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フリーズドドライの精子が入ったガラス容器
=金子武人特定講師提供
 
問い合わせ先 : 京都大学 大学院医学研究科 附属動物実験施設
電話/E-mail 075-753-9318
URL http://www.anim.med.kyoto-u.ac.jp/reproduction/home_jp.aspx