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[Columns]世界最大級のスポーツイベント開催へ 「関西ワールドマスターズゲームズ2021」

 国内外から5万人前後の「選手」が参加すると見込まれるスポーツ大会「ワールドマスターズゲームズ」(WMG)が、東京オリンピック・パラリンピックの翌年の2021年、関西地域で開催されることになった。外国からの参加者も2万人以上が予想され、地域経済への波及効果も期待されている。
 
 

 WMGは国際マスターズゲームズ協会(IMGA=本部はスイス・ローザンヌ)が主催するスポーツイベントで、1985年にカナダ・トロントで第1回大会を開催。その後、オーストラリアのシドニーなど世界各地で実施されている。
 
 

 出場資格(選手)は「30歳以上、年齢制限なし」。能力や年齢を問わず、スポーツを愛する人なら誰でも出場可能で、基本的に国や地域ごとの予選などは一切なく、出場登録すれば参加できる。大会期間は約10日間。競うのは陸上競技、サッカー、バスケットボールなど約30種目。2021年は10回目を記念する大会になり、アジアでの開催は初めてになる。
 
 

 
 関西広域連合や関西経済界が中心となって関西開催の誘致活動を行い、13年9月に広域連合と関西経済界を中心に準備委員会を設立、同11月にはIMGAと基本合意書を締結。14年10月7日に、経済界、行政団体、体育協会などの関係者約500人が参加し、決起集会が開かれた。(写真左)
 

 関西広域連合長で準備委員会会長の井戸敏三兵庫県知事は、「選手だけでなく、同行する家族も含め数万人が関西を訪れることが期待できる。まだ十分に大会の存在が知られていないので、広くPRしていただきたい」と挨拶(写真中)。また、関西経済連合会の森詳介会長も「関西からアジア、世界へとWMGの情報を発信し、盛大に実施したい」と述べた(写真右)。
 
 
 一方、スポーツ関係者では、アスリートネットワークの柳本晶一理事長(バレーボール全日本女子チーム元監督)、朝原宣治副理事長(北京五輪銅メダリスト)らに加え、昨年のWMGトリノ大会で水泳金メダリストの葉室三千子さん・広瀬カヤ子さん親子も登壇し、会場は大会成功に向けて盛り上がった。
 

 WMGのユニークさは、選手の多くが、開催国・地域での観光をかねて参加すること。経済界や学識者でつくるスポーツコミッション関西によると、09年シドニー大会では、海外からの競技者の52%が家族や友人と開催地入りし、平均滞在日数は15.8日だったという。前回トリノ大会には107カ国から選手1万9000人が参加し、約5000人の家族・友人が訪れている。
 

 こうしたデータからの予測では、21年大会の場合は、海外からの約2万人を含め過去最大の約5万人が関西に詰め掛け、その経済効果は少なくとも140億円にのぼると試算している。
 
 

 
 超高齢社会を迎えた日本では、全国各地で市民マラソン大会が次々と産声をあげ、健康志向のスポーツ熱は高まる一方。WMGは普段からの鍛錬成果を披露するには最高の場でもあり、国内からの参加者も数万人規模になると期待され、最終的には5万人以上が開催地に集結することになりそうだという。
 
 

 
 課題がないわけではない。外国人参加者のための通訳ボランティアの手配や、移動手段や滞在場所の確保などは、これから充実しなければならないが、3回もWMGを開催した経験のあるオーストラリアの在大阪総領事館筋は、「積極的に開催ノーハウを関西に伝えるなど、協力したい」としている。
 
 
 

 主催者側の準備も多岐にわたるが、開催されるのは6年半先の21年の5月(予定)ごろ。誰でも出場できるスポーツ大会に挑戦するための鍛錬時間は十分にある。準備委員会とIMGAのウェブサイトを覗いてみては。(田原護立)
 
 
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問い合わせ先 : 関西ワールドマスターズゲームズ2021
URL http://www.wmg2021.jp/
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