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世界初!着衣を手伝う介護ロボットを開発

 奈良先端科学技術大学院大学の柴田智広准教授、松原崇充助教らの研究グループはこのほど、椅子に座らせたマネキンの両腕にTシャツの袖だけを通した状態から、約10秒で襟に首を通して着させる動作を可能にした介護するロボットシステムを、世界で初めて開発した。

 衣服の着脱は日常における必須の生活動作。腕を自由に動かすことができない高齢者や、半身がまひした患者にとっては、それらは容易ではなく、欠かせない介護のひとつ。しかし、従来のロボットによる着衣支援では、衣服の柔らかで複雑な形状特性や、人の姿勢維持の難しさがあり、予め最適な動作を予測するシステム開発が困難だった。

 そこで同准教授らは、人のように自在に動かせる2本の腕をもつロボットシステムを開発。
 着衣を手伝う技術動作には3段階あり、第1ステップでは、そのロボットの腕を使い着衣介護の動作を人が実際にやって見せ、次いでロボットにその動作をもとにしたマネキンに服を着させる基本動作を学習させる。その動作をもとに最終ステップでは、ロボット自身が衣服の絡まり具合を認識しながら、強化学習という試行錯誤を重ね、できるだけ少ない回数で介護を受ける人に最適な動きをさせるというもの。
 
 同准教授は「システムの実用化のためには低価格化、安全性、小型化が重要な課題。今後も、衣服の素材や被介護者の姿勢・体格に応じた実験データを集め、適切な動作を可能にしていきたい」と話す。
 この研究成果は、欧州のスロべニアで10月26日から開催されたヒューマノイド(人間ロボット)研究の国際会議で発表された。
 
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問い合わせ先 : 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
電話/E-mail 0743-72-5984
URL http://www.naist.jp